6月公演「匣~in the Secret」 演出・青木淳高

『バシケン』
はい、では演出の青木淳高さんにお話を伺っていきます。よろしくお願いします。

『青木』
お願いします。

『バシケン』
インタビューもほとんど録り終えまして、いよいよ演出さんにお話を伺うわけなんですけど。
今回色々な意味ですごい台本なんですけど。
どのように演出をつけていくのか。
もう演出はある程度つけているとは思うんですけど、現段階での考えを教えて頂ければ。

『青木』
多分、お客様もそうですし出演者もそうなんですけど。
台本の表面的なセンセーショナルな部分というか…ちょっとびっくりするような物語の構造に戸惑う人が多いと思うんですけど。
ただ本質として描きたいこと、僕の中で本質として描きたいことは人間自身をどういう風に描いていくかということなんで。
そういう意味では人間の本質が見えやすいいい脚本なんでその部分を重視して演出していけたらなというのが基本的な方針ですね。

『バシケン』
つまり、普段やってるお芝居と根本的な部分は変わらないと。

『青木』
そうですね、変わらないかなと。
表面で出てくるものは結果として人間の感情から出てくるものが最終的にこうなりましたっていうものなので、本質は変わらないかなと。

『バシケン』
そうなんですね。では読み合わせの段階では役者に特に注文せず、役者自身で考えてきたものを演じてください、という形だったんですけど。
これは何か意図があるんでしょうか?

『青木』
僕が教わってきた演出方法自体が、最初の段階で決めすぎるなというもので。
演出自体が最初に決めすぎることを避けた方がいい。
なんでかというと演出側が思い描いていたものと、役者個人が描いてくるものって当然ずれていて。
演出側で決めすぎると役者の持ってきたものを殺してしまう可能性がある、というのが一つ。
それは避けたいなという思いがありました。
あともう一つは若手の人も多いので、そもそも役者ってクリエイターなので。
何かを自分自身で創造していく仕事なので、その創造していくってことを何か作品に取り組むときに誰かから指示を受けてそれに合わせて作るのではなくて、自分が作りたいものをクリエイトしていくっていう課程をやって欲しいなというのがあって。
なので最初に基本的に役作りなどの指示はしないという形でしたね。

『バシケン』
役者が自主的にやってきてくださいと。

『青木』
そうですね。じゃないと結果的にこの作品だけで考えたら別ですが、その役者自身の未来を考えると意味がないのかなと。
演出から言われたものをやるだけだと、僕の頭の中の世界を描いて終わり、となるんですけど。
出来ればそれを越えていって欲しいというのが僕の中では大きいので。

『バシケン』
確かに、その方がスケールが大きくなりそうな感じはしますね。
では最後に、今回もたくさんの役者さんがいるんですけど、青木さんの中で良いなっていう、一押しの役者さんはいるでしょうか?

『青木』
うーーーーーん…

『バシケン』
…え…いない??(笑)

『青木』
(笑)いやいや。
僕、この座組の演出をしていてなんなんですけど、全然声優さんとか詳しくなくて。
正直あんまり知らなかったんですけど。
単純に芝居への取り込み方としてゆきのさつきさんは、多分この座組の中で一番ぐらいにお忙しい方にも関わらず、明らかに他の人よりも台本を読んできているなという。
もう取り組み方の量が目に見えて違っていたので。
そういう部分を色々な人が見習って欲しいなって思います。

『バシケン』
それは立ち振る舞いとか、台本の読み方とかでも分かると。

『青木』
そうですね。
あと演出のダメ出しに対しても、みんな不満そうだったり納得いっていない表情で聞くことが多少あるんですけど(笑)
ゆきのさんとかの方が素直に聞いて、そこからゆきのさん自身で考えて疑問に思った部分はきちんと聞いてくるというスタンスなので。
そういう部分がこの世界でしっかり仕事していくことに必要なことなのかなーって思いながら演出してます。

『バシケン』
ひとみさんが言っていましたけど。
ゆきのさんが初めてれいを演じたのを見た時に、ここにれいがいる!?って思ったらしいんですよね。

『青木』
イメージがすごいですよね。
正直ただ単純な話、ちょっとした見世物ですよっていうものにするならば、そのまま出しても成立するレベルのものを最初に出してきてくださるので。
そこから積み重ねていけば当然もっともっといいものが出来るんじゃないかなと思うんですけどね。

『バシケン』
演出的にはゆきのさん推しと。

『青木』
もちろん僕的にはひと美さんも。今回たくさんのゲストさんがいて皆さん取り込み方とか素晴らしいんですけど、僕個人的にはれいを演じている方お二人は特に素晴らしいと思いますね。

『バシケン』
ですよね、れい難しいですからね。
分かりました。では稽古よろしくお願いします。

『青木』
はい、ありがとうございました。

★演出
青木淳高(あおききよたか)
日本演出者協会会員
『主な演出』
「十二人の怒れる男」(脚本:レジナルド・ローズ)
「父と暮らせば」(脚本:井上ひさし)
「恩讐」(原作:菊池寛『恩讐の彼方に』)

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team.roughstyle6月公演「匣~in the Secret」

2017年6月10日 6月公演「匣~in the Secret」 演出・青木淳高 はコメントを受け付けていません。 公演情報